異世代間交流プログラム

このページは、ダイバーシティ・マイスター養成講座の「異世代間交流プログラム」の科目についてご紹介しています

異世代間交流プログラムとは

2020年代の日本社会は、格差と弧化が進行し、人と人とのつながりや関係性が希薄になりました。

そのため、異世代間の日常的なふれあいから生まれる、社会性や役割意識、他者理解の機会が減少し、幸福感を共有できないという課題に直面しています。

日本における世代間交流は、子どもから高齢者まで異なるすべての世代が、お互いが持っている想いや知識、経験や技術を出し合って、周りの人々や社会に役立ち、自己実現できる共生社会づくりを実践する活動の一つとして社会的価値が膨らんでいます。

本養成講座においては、子どもと高齢者の施設や地域、居場所における異世代間交流に焦点をあて、そこで働く保育士や介護職が、世代の違いや生活習慣、文化的な背景が異なる人同士の交流やコミュニケーションが生み出す様々な効果を理解し、日常的なケアや保育の質的向上を獲得できるよう、世代間交流活動を体系的総合的にマネジメント力を身につけられるプログラムを提供します。

異世代間交流プログラム 各科目のご紹介

世代間交流を介護スタッフの立場、保育士の立場から利用者・子どもたちのために企画・実践できる力を身に着けるためのプログラムです。

異世代交流プログラム独自のキャラクター「ダイちゃん」「シーちゃん」と一緒に楽しく学びましょう。

異世代交流理解

【異世代交流理解】1.「出会わない!?」交流

👉こんな人にオススメ

  • 高齢者施設の側から見る世代間交流のあり方や注意点が分からない。
  • 高齢者にとって子どもと交流することはどんな意味があるのか知りたい。
  • 高齢者と子どもが直接会わなくてもできる交流方法を知りたい。


<この科目の概要>

■学習目標
  1. 異世代間交流における、介護の理念(①利用者本位②選択の尊重③自立支援)を理解する
  2. 高齢者と子どもたち、職員の心のアルバムにどのようなページが増えたのかを知る

■動画のポイント

①出会いの場面での高齢者と子どもの表情・目線
②感染予防への配慮
③高齢者と子どもが持つ優しさ、心の温かさ、マナー、いたわりの気持ち
④高齢者が見つける自分の役割・生きがい・普段の生活の意欲
⑤お別れのときの高齢者と子どもの様子

【異世代交流理解】2.地域との交流の重みと豊かさ

👉こんな人にオススメ

  • 保育所の側から見る世代間交流の工夫を知りたい。
  • 保育の現場から始まる地域づくり・まちづくりってなんだろう。

<この科目の概要>

■学習目標
  1. 異世代間交流を長く続けていくことで、施設と人と地域との間で、どのような変化が生まれるのかを理解する。
  2. 異世代間交流を長く続けていくための「コツ」は何かを理解する。

■動画のポイント
 次のような視点と疑問を持って、動画を見ていきましょう。
 ①園長って、どんな人だろう。
 ②なぜ40年も仕事が続けてこられたのだろう。
 ③なぜ子どもが卒園した後も、卒園児の親・保護者は、園を応援しているのだろう。
 ④この園に勤めているとしたら、私は何ができるのだろう。

【異世代交流理解】3.はじめての仕事、広がる支援

👉こんな人にオススメ

  • 多様な人が地域の中で暮らし、関わっていくためにはどんな仕掛け・環境があればいいのか学びたい。
  • 誰もが居心地よくいられる場所はどう作っていけばいいのだろう?

<この科目の概要>

■学習目標
  1. ダイバーシティでいう「誰も」とは、誰のことなのかを理解する。
  2. 「誰も」が安心し、自由に、居心地良くいられる場所について理解する。
  3. 安心・自由・居心地の良い場所の特徴について理解する。

■動画のポイント
①園長の「閃(ひらめ)き」のユニークさを体感しましょう。
②「閃き」に「いいネ!」を出した人はどんな人でしたか。
③私たちを取り巻く日常って、結構「ドラマチック」だけど、意外と「地味」。

【異世代交流理解】4.ダイバーシティ実践の意義

👉こんな人にオススメ

  • 「職場のダイバーシティ化」にはどんな課題や意味があるのか知りたい。
  • 高齢者と子どもにとっての世代間交流の効果を知りたい。

<この科目の概要>

■学習目標

 異世代間交流の多様な形、意義を理解する。

■動画のポイント
①実践することで「壁」を乗り越える
②異世代間交流の重要性
③異世代間交流の効果
④対象者の変化を共有する

【 異世代交流理解】5.実践による変化と見える化①

👉こんな人にオススメ

  • 世代間交流を通じて子どもや高齢者がどんな風に変化していくのか実際に見てみたい。
  • 実際に世代間交流に関わっているスタッフが子どもや高齢者の変化をどう感じているのか知りたい

<この科目の概要>

■学習目標
  1. 異世代間交流で変化する「心情」「行動」の過程を理解する。
  2. 異世代間交流に参加する人々の気持ちや思考を理解する。
  3. 保育・介護スタッフが「異世代間交流は必要」と感じる理由を理解する。

■動画のポイント
①高齢者に初めて接する子どもの表情・行動と、何回も経験している子どもの表情・行動の違い
②子どもと接することに慣れている高齢者の表情・行動と、慣れていない高齢者の表情・行動の違い
③現職の保育・介護スタッフが語る”交流は必要”と感じる瞬間とは
④園児と数日間交流した高校生が語る「自らの考え」の変化

【 異世代交流理解】5.実践による変化と見える化②

👉こんな人にオススメ

  • 世代間交流で子どもや高齢者の変化をどんなポイントで観察すればいいのか学びたい。
  • 世代間交流を通じて子どもや高齢者がどんな風に変化していくのか実際に見てみたい。

<この科目の概要>

■学習目標
  1. 子どもの言葉・しぐさ・態度をよく観察し、他者との関わりへの意欲や態度がいかに育まれていくのか理解する。
  2. 異世代間交流の中で子どもや高齢者が、普段と違った言葉遣いをしている姿や楽しく言葉で表現している姿から、伝え合う喜びの実際を知る。
  3. 異世代間交流に参加するすべての人々(高齢者も子どもも)が自身に対し「役割感」や「肯定感」を持つことを理解する。


異世代交流実践

【異世代交流実践】1.世代間交流のPDCA

👉こんな人にオススメ

  • 保育所で世代間交流をやってみたいけれど、何から手を付けていけばいいのか分からない。
  • 世代間交流のためにどんな準備をしていけばいいのか知りたい。

<この科目の概要>

■学習目標
  1. 実際の保育計画に盛り込むべき異世代間交流の具体場面イメージを持つ。
  2. 異世代間交流を保育計画に位置付け、当日を迎えるまでの手順を知る。
  3. 計画した異世代間交流を実践するにあたっての留意事項を知る。

■動画のポイント
①保育園における様々な異世代間交流の種類、地域資源の積極的な活用
②年間計画策定から月間指導計画・週案・日案の作成、当日までの流れ
③安全かつ目的に沿った交流を実現するための準備と行動
④異世代間交流当日の子どもの様子・気持ちの変化の各家庭への共有・伝達

【異世代間実践】2.実践マネジメント・虎の巻

👉こんな人にオススメ

  • 世代間交流を実施するために、職場の内外でどんな調整や周りとの協力をしていけばいいのか悩んでいる。
  • 世代間交流を実際にやったときに、どんな仕掛けづくりや環境調整をしたか事例を見てみたい。


<この科目の概要>

■学習目標
  1. 大規模法人の異世代間交流を知る。
  2. これまでの学びを参考に異世代を繋ぐキーワードを自身の生活環境の中から見つける。
  3. 見つけたキーワードを元にしてどのような異世代交流が可能か計画することが出来る

■動画のポイント
①交流の際にどのようなきっかけ(環境調整)を作って異世代間交流が実現しているのかを理解してもらう
②異世代間交流はその他の人間関係と同様に、何らかのコミュニティなどの環境がきっかけになって開始される。法人の交流から、きっかけとなるキーワードを抜き出すワークを行う

③受講生個々への問いかけ 身近な環境の中に異世代を繋ぐキーワードがないか

④イメージの具体化(誰のためにするのか・何のためにするのか)

【異世代間交流実践】3.郷土愛的インクルージョン

👉こんな人にオススメ

  • 世代が違う人と交流するときに気を付けなければいけないことを知りたい。
  • 世代や文化的な背景が違う人同士がうまく交流するためのコミュニケーションのコツや楽しめる仕掛け作りの方法が分からない。

<この科目の概要>

■学習目標
  1. 専門職を目指す学生時代と高齢者の多様性を知る
  2. 生活と社会的背景の違う若者と高齢者とが相互に分かり合えるための地域性の配慮・尊重について理解する
  3. 若者と高齢者、地域性の尊重の視点から、この世代間交流におけるメリット・デメリットを整理する

■動画のポイント
  • 学生が普段の学生同士の会話で使っている言葉や話題では、高齢者とコミュニケーションをとることは難しい。そこで学生は、学生文化を通した自然な会話から、高齢者の生活に根づいた主訴・要望を聴き出そうとしている。
  • 方言、地域性のある話題を用いて会話を行い、親近感を醸成する。一対一の信頼、親近感がグループにも反映され、にぎやかなレクリエーションが地域性を尊重した中で、インクルーシブに展開される。

【異世代交流実践】4.実践のためのチェックリスト

👉こんな人にオススメ

  • どんな手順で世代間交流の計画を立てていけばいいか知りたい。
  • 世代間交流の企画書を作りたい。
  • 事前の準備、当日、事後にやることなどを整理して企画できるようになりたい。

<この科目の概要>

■学習目標
  1. 交流プログラム立案にあたって必要なことを具体的に考えることができる
  2. 交流プログラムを実践するための準備を具体的に考えることができる
  3. 自分の職場で実践する時のイメージがもてる

■動画のポイント
  • 実践が楽しく前向きに行えるような気持ちになることができる。
  • 交流プログラム立案にあたって必要なことや準備すべきことについて具体的に考えることができるようになる。
  • 実践にうつすための手立てのイメージを具体的に持つことができる。

【異世代間交流実践】5.クイズで分かる「リスク管理」のプロセス

👉こんな人にオススメ

  • 世代間交流を実施するときに気を付けなければいけないことを学びたい。
  • 世代間交流をしたいけれど、色々リスクがありそうで一歩が踏み出せない。

<この科目の概要>

■学習目標
  1. 異世代間交流をするうえでのリスク管理のプロセスについて理解を深める
  2. リスク管理を行い、異世代間交流の実践ができるようになる

■動画のポイント


  • リスク管理について学び、異世代間交流に取り組む上での課題、留意事項、プログラム作成のポイントに理解を深め、実践する力を身に着ける

受講者の声

(高齢者との交流は)良い面で子どもの育ちに大きく影響し、必要があると感じました。

戸惑ってばかりではなく、背景の違う人とも出来るだけ前向きに関わっていこうと思えました。

異世代間交流の意義や重要性について学んだことから、今後様々な人々と関わりを持てる機会づくりをしていきたいと感じました。

リスクに関して、細かな分類分けや対応、対策など、耳にしないことを学ぶことができて、普段の保育でも活用できると感じました。

今回の研修を受けて、リスクマネジメントの重要性を感じつつも、リスクを軽減していくように対処していけば、メリットも大きいことが分かりました。特に小さな内から世代や文化の違う人たちとの交流は、多様性を知る上でも大切だと思いました。

​教育プログラム・動画教材・テキスト(ワークブック)等の取り扱いについて

  • 本講座の教育プログラム及びHPに掲載されているeラーニング動画教材・テキスト(ワークブック)は、文部科学省の委託研究事業(分野横断型リカレント教育プログラムの開発事業・「介護・保育分野における異文化間異世代間の交流促進のための分野横断型リカレント教育プログラムの開発」 2019-2021年度)により、学校法人敬心学園が開発・制作したものです。
  • 制作物の著作権及び所有権は文部科学省に帰属します。
  • 本HP掲載の各コンテンツは普及啓発のために公開しており、自由に使用していただいて差し支えありませんが、無断での改編はかたくお断りいたします。
  • また、敬心学園が主催する講座以外で、本HP掲載のコンテンツを使用して受講料などを徴収して研修等を実施する場合は、事前に必ず弊センターまでご相談ください。
  • 本HP掲載のコンテンツを使用した研修等を実施された場合、プログラムの普及のために本HPでも活用事例として紹介させていただきます。研修の様子などを聞かせていただくことがありますので、ご協力いただけますと幸いです。

【学校法人敬心学園 職業教育研究開発センター】

 TEL 03-3200-9074   Mail: vetrdi-kensyu@keishin-group.jp